どうも「BOSS」です。
パチンコホール店舗数と旧規則機撤去状況(2021年11月現在)の中でも報告しましたが、ここではさらにパチンコ店舗数においての閉店状況とリニューアル・新規店舗数を考察してみたいと思います。
閉店店舗数のデータ引用について
警察庁の集計では2020年12月末時点でのパチンコホール店舗数は9035店舗です。この記事を書いている時点での健全化機構の登録店舗数は8571店舗となっています。この数字からみると2021年の減少店舗数は464店舗となります。
またパチンコホール店舗の閉店・開店情報をリアルタイムに更新しているサイト「ここって昔はパチンコ屋?(ここパチ)」での閉店店舗数は573店舗、営業店舗数は8081店舗となっていますので2020年度末の営業店舗数は8654店舗ということになります。
2020年度の店舗数が警察庁の9035店舗と「ここパチ」の8654店舗では381店舗の差があります。
これの理由としては「ここパチ」での店舗数が「P-WORLD」などのサイトとリンクしていることもあって、隣接するツイン店舗や多層階で別登録されている系列店舗などが統合されて掲載され集計されていることによるものです。
また健全化機構での店舗数は、すでに閉店している店舗が登録されたままであったり最近の傾向としてM&Aの店舗が新旧店舗名で重複していたりするケースもあり、リアルタイムには正確な店舗数とはいえません。
以上の理由により、ここでは実態を最も反映している「ここパチ」でのデータを参考にしながら考察していきたいと思います。
パチンコホールの閉店店舗数
全国合計では今年になってから573店舗が閉店し、8084店舗が営業中となっており、昨年末での8657店舗数に対しての比率では▲6.6%という経過状況です。
都道府県別では大阪府の57店舗が最も多く東京都の53店舗がこれに次ぎ、最も少ない閉店店舗数は富山県の1店舗となっています。昨年比では山形県の11.6%(86店舗中10店舗が閉店)が最も高く、最も低い比率は富山県の1.6%となっています。
元々、店舗数の多い大阪府、東京都、神奈川県など都心部での閉店店舗数が多く、昨年比では山形県、鳥取県、三重県などが10%超の店舗が閉店となっています。
地区でも同様に都市部の南関東の153店舗に次いで近畿の99店舗が閉店となっています。
系列別ではガイアグループの24店舗が閉店となり(内9店舗が南関東)閉店した24店舗中6店舗が他の系列グループ傘下にM&Aされ、現在108店舗で業界4位の店舗数となっています。
同じく東京を拠点にして店舗展開しているパラッツォ東京プラザグループも今年になって7店舗閉店しており、4月には代表者が長崎県に拠点を置き「ビッグアップル」の屋号で店舗展開しているオークラグループの山本勝也氏に変更されました。
ここ数年、関西圏を拠点として店舗名「キコーナ」で関東や東海地区にもM&Aなどで店舗展開を拡大しているアンダーツリーグループは静岡県の「アプリイ」11店舗を含み現在まで計14店舗をグループ化していますが、不採算店舗など7店舗が閉店・統合しています。現在の店舗数は163店舗で業界3位の店舗数となっています。
(参考)現在の営業店舗数のランキング
1.ダイナムグループ:(439店舗)
2.マルハングループ:(311店舗)
3.アンダーツリーグループ/キコーナ:(163店舗)
4.ガイアグループ:(108店舗)
5.延田エンタープライズグループ/123:(66店舗)
6.NEXUSグループ/D'stashon:(60店舗)
全日遊連加盟店舗での店舗数データを引用してみると、2020年末時点での営業店舗数が8302件、設置遊技台数が3707874台で2021年10月末では7718店舗、3510310台となっており、店舗数は584件の減少、設置遊技台数は197,494台の減少となっています。これらの減少数字から1店舗当たり361台となり、比較的小規模店舗が廃業・休業していることが推測されます。
パチンコホールのリニューアル・新規店舗数
リニューアル店舗数でも営業店舗数の多い東京都(25件)、神奈川県(18件)、大阪府(18件)など都心部での件数が多くなっています。地区別においても南関東(63件)、近畿(34件)、東海(27件)と同様の経過状況です。このリニューアル件数はM&Aによる屋号変更なども含まれており、設備変更などの内容や規模は軽微な装飾変更から工期を要する新規島工事まで様々なものになっています。
今後、大手系列のパチンコ店では主に基幹となる店において「パチンコ増台/パチスロ減台工事」のリニューアル工事を5号機の撤去期限に当たる年末年始に計画しています。
リニューアル率においては四国が3.9%と一番高い経過状況ですが、それ以外はやはり都市部が高い比率となっています。
新規店舗においては2018年(18件)、2019年(14件)、2020年(8件)、2021年(7件)と減少傾向でコロナ禍による影響も重なってパチンコ店の経営が厳しい実態を反映したものになっています。
新規則機設置状況
2022年1月の旧規則機撤去期限に向けての進捗状況では、11月末時点の新規則機の設置比率(目標値90%)がパチンコは前月比2.7ポイント増加の84.8%(200.6万台)、パチスロが前月比3.3ポイント増加の65.9%(100.4万台)、合算で前月比2.9ポイント増加の77.3%(301.0万台)となっています。残存する旧規則機は88万台(パチンコ36万台/パチスロ52万台)で前月までの状況と同じくパチスロの新規則機の設置比率が大きく乖離した状況となっています。
※遊技通信WEB/【緊急レポート】使用済み旧規則機「適正処理」は産業としての責任、まずは早期排出を!
6号機の実績が芳しくない状況下では、やはり根強い人気の5号機を撤去期限ぎりぎりまで稼働させる店が多いと予想され、1月に一気に撤去される公算が大です。
日工組回収システムの処理業者のユーコーリプロも懸念を示しており、日遊協も旧規則機の不法投棄根絶の警鐘として「遊技機適正処理ガイドブック」を発行しました。
この旧規則機撤去に向けて年末年始には閉店・休業店舗はさらに増え、リニューアルを計画している店舗も例年になく1月に多くなる見込みです。
やっとのことでコロナ禍が落ち着いてきた状況ですが、オミクロン株の感染拡大が懸念されており、未だ多方面の業界では半導体をはじめ素材・原料・製品の不足による値上げ傾向が続いています。
反面、パチスロの自主規制の緩和という明るい兆しもあり、日々周辺環境が変動しています。
今後も閉店店舗、リニューアル・新規店舗の状況に影響するニュース等があれば機会ある度に記事を掲載させていただきます。
コメント
[…] 2021年パチンコホール店舗数(閉店・開店)状況のなかで「パチンコホールのリニューアル・新規店舗数」について都道府県別で集計された中には、設備変更などの内容や規模が大小様々なものになっていることも付け加えさせていただきました。 […]
[…] 2021年12月18日に投稿しました【2021年パチンコホール店舗数(閉店・開店)状況】の続報となります。以下の業界サイトによると2021年での閉店がいずれも500件以上で、今年になってすでに95件の閉店情報が報告されています。各業界サイトでの閉店情報をまとめてレポートいたします。 […]