日電協の兼次民喜理事長は6月10日、都内で行われた第42回通常総会後の会見で、スマートパチスロについて、初年は10〜15万台の販売範囲になるとの見解を示しました。
ユニット供給量は流動的であることを前提に今年11月から来年3月ごろまでに10万台以上、15万台未満という範囲で供給されるとしてスマスロはその範囲での販売となる模様です。
具体的な機種については、5月末の段階で日電協および日工組の5〜6社がスマスロの型式申請をしており、8社8機種から10社10機種程度になる見通しとしています。
一方、全日遊連、日遊協、MIRAI、余暇進のホール4団体は6月16日、パチンコ・パチスロ機の供給側の業界団体となる全国遊技機組合連合会(略称:全機連/榎本善紀会長)に対し、スマート遊技機および専用ユニットに関する要望書を出しました。
要望は下記4点。
・スマート遊技機及び専用ユニットを希望するホールに対し、公平公正な販売が行われるようご対応頂きたい。
・コスト削減の観点から、ホールから光回線を使用し外部に通信するものについては、各社ごとではなく、
コスト面を考慮した一本の閉域網での運用を改めてご検討頂きたい。
・2年後に予定されている新紙幣発行による更なるコスト増を防ぐため、専用ユニットの新紙幣対応につき、
ホールのコスト負担が最小限で済むようご対応頂きたい。
・その他、HC-BOXや管理コンピュータのシステム改修等に係るスマート遊技機の関連機器会社においても、
コスト負担が最小限で済むようご対応頂きたい。
依然ホールは閉店店舗が増加傾向で、非常に厳しい経営状況で営業を継続していくためにコスト削減し収益構造の立て直しを余儀なくされている現状を訴え、ホール4団体の要望は、「コスト面重視」の内容になっています。
どうも「BOSS」です。
日電協はユニット供給量を10万~15万台としていますが、現状カードユニットをホールに設置しているカード会社は日本ゲームカード、グローリーナスカ、マースエンジニアリング、ダイコク電機、認証協などがありそれぞれのカード会社のユニット供給量がホールのスマートパチスロ導入台数に応えられるのかは、おそらく想定できていない段階と思われます。
また、ホール4団体の要望に関してもコスト面での要望となっていますが、これまでの遊技機メーカーの販売手法からすると大手系列法人を優先し、機歴販売の傾向が続くとすれば自ずとユニットの供給もこれに準ずるのではないかという危惧が持たれます。
現状の半導体不足でユニットメーカーは新規製品の開発・製造の目途が立たないと聞いています。新紙幣の改刷対応についても同様な状況となっているようです。
今後、スマスロが販売される11月までには、遊技機メーカー、ユニットメーカーごとに徐々に仕様や価格が明らかになってくると思いますが、ホール団体の要望が反映されていくことを願うばかりです。
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