2021年パチンコ店「グランドオープン」を考察してみました

統計・コラム

どうも「BOSS」です。

2021年パチンコホール店舗数(閉店・開店)状況のなかでも説明しましたが、都道府県別で集計された「パチンコホールのリニューアル・新規店舗数」の件数には全面改装から軽微な変更まで含んだ大小様々な内容のものが集計されています。

改めて説明させていただくと、パチンコ店のポータルサイト「P-WORLD」などではホールが集客するために多少オーバー気味に告知している要素もあり「グランドオープン」「グランドリニューアル」「リニューアルオープン」などのキーワードが多用される傾向にあります。開店・閉店情報のサイトではこれらのキーワードを検索しピックアップされたホールを掲載し集計等を行っています。

新規店舗数は概ね間違いのない件数となっていますが、「グランドオープン」「グランドリニューアル」「リニューアルオープン」などには確たる定義付けも基準も存在しませんので、全面改装から台数増減、装飾変更、屋号変更、一部設備変更、システム変更、新台入替などリニューアルの内容はホール別にポータルサイトにあるホームページを見に行かないとその内容や規模は推し量ることはできません。

ここでは2021年で新規出店も含めた相対的に規模の大きい内容と推察される「グランドオープン」となっているホールのみを集計し、考察していきたいと思います。

2021年「グランドオープン」集計(月次推移)

パチンコホール店舗の開店・閉店情報を扱うサイトの情報を独自で統合した集計件数となります。

月次の進捗状況は例年と同様に4月の「ゴールデンウイーク」、8月の「盆休暇」、12月の「年末年始休暇」の大型連休に合わせた「グランドオープン」が多くなっています。特に今年は主にスロットの旧規則機撤去により12月の件数が一番多くなっています。

2021年「グランドオープン」集計(都道府県別)

都道府県別では大阪府(16件)に次ぎ東京都、愛知県(ともに15件)神奈川県(10件)など都市部が上位となっています。この3都府県の件数が反映された結果、地区別において南関東近畿東海が目立って多くなっていますが、近畿においては大阪府に隣接する奈良県、和歌山県が各1件、東海でも愛知県に隣接する岐阜県、静岡県で各1件となっており極端に都市部に大きく偏ってしまっている状態です。
その他の地方においても同調の傾向を示しており東北では宮城県(4件)、岩手県(3件)以外の4県では0件で、中国地区でも岡山県(4件)、鳥取県、広島県(各1件)以外の島根県、山口県が0件、九州では宮崎県(7件)、福岡県、熊本県(各4件)、鹿児島県(2件)佐賀県(1件)以外の長崎県、大分県が0件となっています。

2021年「グランドオープン」集計(リニューアル内容)

リニューアルの内容は2021年にM&Aにて屋号変更されたホールが45件、昨年までにM&Aし今年に屋号変更されたホールが20件とM&A絡みの件数が合計65件と際立っています。

屋号変更では「ダイナムグループ」12件が「信頼の森」という店舗名を廃止し、熊本を拠点としている「二十一世紀グループ」6件が店舗名を「CORE21」に統一するなど同一系列での動きが目立ちました。
「アンダーツリーグループ」では新規出店が1件、改装が1件、今年M&Aホールの3件と昨年以前のM&Aホールの8件が「キコーナ」に屋号変更するなど合計13件を「グランドオープン」させています。

2021年「グランドオープン」集計(稼働状況)

新規出店の店舗は8件あり、内5件が1000台超の設置台数で、「マルハン小田原店」10月の稼働がパチンコ、パチスロともに40%超と好調に推移、同系列の「マルハン苫小牧駅前店」30%前後の稼働となっているようです。
「グランキコーナ泉佐野店」においてもオープン当月ではありますが60%超の稼働となっています。
12月には茨城県を中心に24軒のパチンコホールを運営している「ジョイパックグループ」が千葉県初進出となる「ビッグマーチ東習志野店」県内最大設置台数1306台でオープンする予定です。
また名古屋駅前に新規出店の「キング観光サウザンド名古屋駅柳橋店」も注目されています。

新規出店以外で1000台超の7店舗においても10月平均約40%の稼働となっており、中でも8月オープンの「MEGA FACE1180座間」50%超と絶好調です。
12月にオープンする店舗では愛知県を中心にパチンコホールを14店舗展開するセントラルグループの2016年以来の久々の新店となる「MEGAコンコルド1155豊川インター店」が注目されています。
今後も大手系列グループを主として1000台超の店舗がトレンドとなると予想されますが、周辺の中小ホールとの格差が広がる傾向が懸念されます。

※稼働率は多方面からの複数の情報を独自に調査収集した数値ですので多少の誤差があるかもしれません。

2021年「グランドオープン」(話題ホール)

「グランドオープン」したホールの中でも話題となった内容をご紹介します。
 ※詳細は「パチンコパチスロ情報島/グランドオープンレポート」などでご確認お願い致します。

Super D’station錦糸町店(4/29OPEN/10月稼働40%超)
 1階パチンコ(4円)、2階パチンコ(4円・1円)、3階パチスロ
 1階・3階加熱式タバコ専用喫煙エリア

MEGA FACE1180座間(8/7OPEN/10月稼働50%超)
 全体の約86%を加熱式たばこプレイエリアに設定

楽園立川店(8/7OPEN/10月稼働40%超)
 ガイアグループ『メガアイオン立川店』居抜き出店/設置台数1552台(東京都内2番目の台数)
 ※1位『エスパス日拓新宿歌舞伎町店』1687台

キクヤ昭島店(12/17OPEN)※『パチ7/全国パチンコパチスロホール店長インタビュー
 昭和をテーマにした店舗に大改装

以上、「グランドオープン」の考察をしてみました。大型連休でのリニューアルが多いことや都市部での件数が多いこと、M&Aの比率が高いこと、1000台規模の稼働が良いことなど、なんとなく「そうだろうな」と予測していたことも数値で見ると予想とは少し違うデータにもなっていたように思います。
年始にも旧規則機の撤去期限が迫っていますので、「グランドオープン」のホールが例年より多くなる予定です。また閉店、M&Aも含めて注視して、サイト内で報告させていただきます。

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