どうも「BOSS」です。
パチンコ業界最大手のマルハンのM&Aによる事業展開についての興味深い記事を抜粋して掲載します。※元記事リンクパチンコだけじゃない! 業界大手マルハンが仕掛ける、次の「意外なドル箱ビジネス」とは?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/5 ページ) – ITmedia ビジネスオンライン
マルハンの最近のM&Aでの事業展開については断片的になんとなく知るところではありましたが、この記事を読むとM&Aに至る経緯や今後の展望については流石と言わざるを得ないところが多々あり感心させられるばかりです。
他のパチンコ店を運営している法人においてもゴルフ場や飲食業、ホテル・旅館業に事業展開し、中にはパチンコ業から撤退したところもあります。これらの業種はレジャー産業という括りでの事業となりますが、パチンコ店だけはインバウンドや富裕層というキーワードにはリンクしてこないようです。
パチンコだけじゃない! 業界大手マルハンが仕掛ける、次の「意外なドル箱ビジネス」とは?
パチンコホール最大手のマルハン(本社・京都市、東京都千代田区)の北日本カンパニーが、パチンコに並ぶ第2の柱の構築を急いでいる。特に注力しているのが、富裕層向けの観光事業と、観光に欠かせない飲食業である。
2012年に経営破綻した会員制ゴルフ場の太平洋クラブを、北日本カンパニー社長である韓俊氏が13年から陣頭指揮を執り、17のコースが全て黒字になる再建を果たした。
2021年には東日本カンパニーの韓裕社長と韓俊氏が設立した投資ファンド・マルハン太平洋クラブインベストメントが、日本とフランスで、ミシュラン星付きのフレンチやイタリアンのレストランを含めて経営してきた実績のある外食企業・ひらまつにも出資。ひらまつの筆頭株主になり、36.2%(23年9月末時点)を保有している。
23年12月、北日本カンパニーは子会社のKITAI resortを通じて、外食企業のMUGEN(ムゲン、本社・東京都目黒区)と株式譲渡契約を締結。株式の80%を取得した。MUGENは中目黒エリアにある「天婦羅 みやしろ」が、『ミシュランガイド東京』にて5年連続の1つ星を獲得中。その他に大衆的な業態も展開している。
マルハン傘下には、飲食事業を展開するマルハンダイニングという会社もあり、店舗は主にパチンコホールに併設しているが、ホールを利用しない人も集客する業態にブラッシュアップしてきている。具体的には、定食店やラーメン店を中心に展開しており、ショッピングモールのフードコートに進出する例もある。マルハンダイニングには、串カツ田中やファミリーマートのフランチャイズに加盟して運営している店もあり、23年3月末時点で531店を展開。実は、既に隠れた外食大手なのである。
マルハンが第2の柱と考えているのは、富裕層に向けた観光事業だ。宿泊施設も、既に山梨県甲州市に温泉旅館「笛吹川温泉 坐忘」をオープン。現存する日本最古のワイナリーとされる「まるき葡萄酒」のワインと日本料理のマリアージュを楽しめるなど、山梨の風土を生かしたおもてなしで人気となっている。
高級な宿泊施設に、高級な飲食店は欠かせない。MUGENには、それぞれの分野に特化した大将や職人たちがやりがいを持ちつつ、束ねるノウハウがあり、マルハン北日本カンパニーにとって頼もしいところだ。なかめのてっぺんのような和の居酒屋に加え、寿司やラーメンは訪日外国人に人気があり、大いにチャンスがある。海外展開も視野に入れている。
マルハン北日本カンパニーとしてみれば、MUGENをグループに引き入れたことにより、ミシュランレベルの料理はもちろん、幅広い食体験を提供できる体制を整えたといえるだろう。
日本は海外の各種調査で「訪問したい国」の最上位ランクに位置しており、円安の後押しもあって、訪日観光の勢いは止まりそうもない。訪日外国人は日本での食事に期待しており、マルハンは関係会社のひらまつに続いてMUGENがグループ入りしたことで、料理を売りとしたリゾート開発がぐっと具体性を帯びてきた。他にも高級業態として中国料理の新規出店も計画中で、発表が待たれるところだ。今後は、マルハン北日本カンパニー自らホテルや旅館を建てるだけでなく、ホテルや旅館のM&Aも加速していくだろう。
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